髪の毛の一部が生えなくなる症状は、円形脱毛症の可能性があります。
円形脱毛症は、何らかの原因で毛根が炎症を起こし、髪の毛が生えなくなる病気です。
今回は、円形脱毛症の特徴や治療法について解説します。
円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは、何らかの原因で毛根が炎症を起こし、髪の毛が生えなくなる病気です。
円形脱毛症の特徴は、以下のとおりです。
- 髪の毛の一部が円形または楕円形に脱毛する
- 脱毛部分は、髪の毛が完全に抜け落ちている
- 脱毛部分の周囲は、正常な髪の毛が生えている
円形脱毛症の種類
円形脱毛症には、以下の2つの種類があります。
- 単発性円形脱毛症:1箇所のみ脱毛する
- 多発性円形脱毛症:複数箇所脱毛する
単発性円形脱毛症
単発性円形脱毛症は、1箇所のみ脱毛する円形脱毛症です。
脱毛部分は、髪の毛が完全に抜け落ちています。
脱毛部分の周囲は、正常な髪の毛が生えています。
単発性円形脱毛症は、円形脱毛症の約80%を占める最も一般的なタイプです。
多くは、10〜30歳代の若い人に多くみられます。
多発性円形脱毛症
多発性円形脱毛症は、複数箇所脱毛する円形脱毛症です。
脱毛部分は、単発性円形脱毛症と同じように、髪の毛が完全に抜け落ちています。
多発性円形脱毛症は、単発性円形脱毛症の約20%を占めます。
多くは、20〜40歳代の成人に多くみられます。
また、円形脱毛症は、以下の2つのタイプに分けられます。
全頭性円形脱毛症:頭全体の髪の毛が抜け落ちるタイプ
汎発性円形脱毛症:頭髪だけでなく、体毛も抜け落ちるタイプ
全頭性円形脱毛症、汎発性円形脱毛症は、単発性円形脱毛症や多発性円形脱毛症から進行することもあります。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因は、完全には解明されていません。
以下の原因が考えられます。
- 自己免疫疾患:自分の免疫システムが毛根を攻撃する
- ストレス
- ウイルス感染
- 栄養不足
自己免疫疾患
円形脱毛症の原因として最も有力な説は、自己免疫疾患によるものです。
自己免疫疾患とは、自分の免疫システムが正常な細胞を攻撃してしまう病気です。
円形脱毛症では、自分の免疫システムが毛根を攻撃することで、髪の毛が抜け落ちると考えられています。
ストレス
ストレスも、円形脱毛症の原因の一つと考えられています。
ストレスによって、ホルモンバランスが乱れやすくなります。
毛根の成長が阻害されると考えられています。
ウイルス感染
ウイルス感染も、円形脱毛症の原因の一つと考えられています。
ヘルペスウイルスやEBウイルスなどのウイルス感染によって、毛根に炎症が起こることがあります。
髪の毛が抜け落ちると考えられています。
- 栄養不足
栄養不足も、円形脱毛症の原因の一つと考えられています。
髪の毛を作るためには、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が必要です。
栄養不足によって、髪の毛の成長が阻害されると考えられています。
円形脱毛症は、これらの原因が複合的に作用して起こると考えられています。
円形脱毛症の改善時期
円形脱毛症の改善時期は、個人差がありますが、一般的に2〜6ヶ月程度で改善します。
ただし、中には、数年かけて改善するケースもあります。
円形脱毛症が完治する時期
円形脱毛症が完治する時期も、個人差がありますが、一般的に1〜3年程度で完治します。
ただし、中には、完治しないケースもあります。
円形脱毛症の進行を抑える方法
円形脱毛症の進行を抑えるためには、以下のことに気をつけましょう。
- ストレスを溜めない
- 十分な睡眠をとる
- バランスの良い食事をとる
- 適度な運動をする
円形脱毛症に効果のある食事
円形脱毛症に効果のある食事には、以下のようなものがあります。
- タンパク質:髪の毛を作るためには、タンパク質が必要です。肉、魚、卵、大豆製品などから、十分なタンパク質を摂取しましょう。
- ビタミンB群:ビタミンB群は、髪の毛の成長に欠かせない栄養素です。豚肉、レバー、うなぎ、ほうれん草、ブロッコリーなどから、ビタミンB群を摂取しましょう。
- ミネラル:ミネラルは、髪の毛の成長や健康を維持するために必要な栄養素です。牡蠣、牛乳、海藻類、ナッツ類などから、ミネラルを摂取しましょう。
円形脱毛症の対策
円形脱毛症の対策には、以下のようなものがあります。
- ストレスを溜めない:ストレスは、円形脱毛症の原因の一つです。適度な運動やリラックス法で、ストレスを溜めないようにしましょう。
- 十分な睡眠をとる:睡眠不足は、円形脱毛症の原因の一つです。成人には、1日7〜8時間の睡眠が必要です。
- バランスの良い食事をとる:バランスの良い食事をすることで、髪の毛の健康を維持することができます。
- 適度な運動をする:適度な運動は、ストレス解消や血行促進に効果的です。
もし、髪の毛の一部が生えなくなった場合は、早めに病院を受診して、原因を調べてもらいましょう。